20240211

 家の屋根に太陽電池を設置して、1年あまりがたった。1年間の発電・売買電のデータが得られたので、グラフにしておこう。

 2023年2月1日から2024年1月31日までの1年間の総発電量(赤色+黄色)は、9,464.8kWhであった。総売電量(黄色)は8,608.4kWhである。一方、買電量(黒色)は1,214.7kWhだった。年間の電力自給率は457%である。

 季節変動をみると、1日の発電量のピークは5月だ(5月24日=45.6kWh)。6~7月も、晴れていれば同様に発電できるが、梅雨なので思うようにはいかない。毎日 旺盛に発電するのは8月だ。

 この家は単純な切妻構造をしていて、妻側を南に向けている(上伊那や木曽・塩尻によくある妻入り型住宅である)。したがって屋根は東西方向に向いており、太陽電池は東向き屋根に置いてある。昼が長い夏至より5月に発電量が多くなるのは、日の出が早いからだろう。一方、いつの季節も午後は16時くらいまでしか発電できない。うちには蓄電池がついていないので、発電していないときは電気を購入することになる。

 夏・秋の買電量はほぼ一定である。ほとんど冷蔵庫であろう。水道配管はこれでも短くしたほうだが、冬は凍結防止ヒーターが作動するので、どうしても夜間の買電量が多くなる。突出しているのは2023年2月10日で、この日は大雪が降ってまったく発電できなかった。ただし、翌日には雪がパネルから部分的に滑り落ち、それなりの水準に戻っている。

 大雪や曇天で日電力自給率が100%を下回った日は、この1年間に21日あった。冬に多い。

 売買電を金額でみると、売電を17円/kWh、買電を29.6円/kWh(2023年12月の実績値。基本料金なども含む)と仮定すると、1年間に14万6,343円 売り、3万5,955円 買ったことになる。設置費用は約148万円かかっているので、売電額だけをみれば、10年間で回収する計算になる(うちの屋根は大きく、また既設住宅への設置だったので、設置費用もそれなりである)。FITの買取価格はそのように設計されているので当然だが、実際そうなるのは面白い。

 もっとも、多分そのころにはパワーコンディショナーを交換する必要がでてくるので、そう簡単には儲けさせてはくれないだろうが……。

 発電を有効活用するためには、蓄電池を設置するか、昼間に何らかの方法で建物内で電気を消費する必要がある。昼間にヒートポンプ給湯器で湯を沸かすという方法もあるけれども、いまの生活スタイルには過剰投資だと思う。3Dプリンターなどの自動加工機に昼間に工作させるとか、昼間この電気を使って仕事をする人に部屋を貸して貸し賃を得るとかだろうか。