20231231

2023年の生活で変化のあったことといえば、次のようなものだろうか。

  • 屋根で太陽光発電を始めた。夏なら5.5kW、冬でも晴れていれば3.5~5.0kWくらいは発電している。ただし、東向きの屋根なので15時以降までである。
  • 庭でシソなどを育てた。
  • 手話を習い始めた。
  • ミシンを買った。四角いものしか縫えないが、自分の考えたものを形にする手段が増えるのは面白い(考えの通りのものはできないが)。

20231226

 先天性乏毛症で体毛がないので、冬になると頭部が過冷却ぎみになる(体毛がある人々がどれだけ温かい冬をおくってるのか私は知らぬ)。後頭部から首のうしろ、背中にかけて冷えるのが苦手である。

 しかし人類は、技術によって自然条件を(部分的に)克服することができる。そして私は、義務教育の家庭科で布を縫う教育を受けている。

 しごく単純な構造だが、とても温かい。

 考えてみると、寒い地域・雪が降る地域には、頭に布を巻いたり頭巾をかぶったりする文化がある。脱炭素社会への移行が世界的課題であるいま、これを見直さない手はない。

 もちろん、これが最善の解決策ではないだろう。しかし各人があれこれ試みるところに、民主的なイノベーションの可能性があるのではないかと思う。

 作ってみると、いくつかの問題点に気づく(もう少し後頭部のフィット感を高めたいところだ。デザインも改善の余地がある)。しかしそれは改良が可能だろう。我々には、自分が構想したものを制作できる技術があるのだ。

20231224

 地区での世間話のときに

「三木さんの奥さんって、xxxにお勤めですよね」

と聞かれた。それは初耳だ。

 ちょっと「トータル・リコール」みたいなのを想像した。私も実は火星に行ったことがあるのかもしれない。

 もちろん「いえ、そもそもそういう人がいません」と答えたが、空集合に対して、それが1か0か問われているわけだから、「勤めているとも、勤めていないとも言えますね」と答えるのが論理学的には正しかったのかしら。

 今日まで、そのxxxにお勤めのどなたかは「この人は三木と一緒に暮らしている」という、あらぬ誤解を受けていたわけで、お気の毒であった。

20231223

新潟を何回か往復して分かったのだけど、高速道路などをスピードをあまり出さすに(2250回転以下で)走れば、うちの非ハイブリッド・非アイドリングストップ旧車かつ冬タイヤでも15.5km/Lくらいは走る。水平対向エンジンだから燃費がよくないのは仕方ないなと考えていたが、機械のせいにしてはいけない。これまで私の運転が下手だっただけのことである。

20231222

 財産区は特別地方公共団体で、ここには財産区議会があり、公職選挙法に則って選ばれた財産区議会議員がいる。

 ところが、この財産区議会議員選挙にも、候補者となるには供託金(15万円)がかかるらしい。まことにあほらしい。

 供託金制度は、人々を議会に立候補させないようにするための悪法だと私は思うのだけど(被選挙権は思い立てば誰でも行使できるようにすべきである)、よりいっそうその思いを強くした。

 森林管理のためにも供託金制度を廃止しよう。

20231221

 道の駅の店内で歌がかかっていた。「あなたは仏敵だ」と歌っていた。仏敵とは おだやかでない。五逆か。

 数日後に、他の店内でも聞くことができたので、何の曲かを検索できた。

「星の降る日にあなたは降ってきた」

と歌っていた(aiko「星の降る日に」)。

 パンスペルミア説だ。

20231221

 用事で新潟に行っていたのだけど、安全運転の標語看板に「良寛さんが托鉢しているから安全運転しよう」みたいなのがあった。日本以外の土地でも、たとえば「アッシジのフランチェスコが托鉢してるから安全運転を」みたいな看板はあるんだろうか。

 新潟で出家していたはずだが、「上杉謙信が歩いているから安全運転しよう」という標語は見かけなかった。托鉢してなかったからか。

 (新潟の交通標語は、どういうわけかおしなべて長い。あれが読み通せるくらいのスピードで走らねばならない。)

20231218

 映画「屋根裏のラジャー」、いい映画ですよ。おすすめ。「リトル・ニモ」の苦難のエピソードを知っている人なら、ニヤリとするはず。「モンスターズ・インク」「インサイド・ヘッド」の日本側からの応答という位置づけもできましょう。

 本作は当初予定よりも1年遅れて公開されたらしいので偶然なのだろうけど、「イマジネーションのちからを失うことなく、しかしそれに溺れることなく、現実を生きていくこと」という点が、映画「君たちはどう生きるか」と通底していると思う。

20231216

 夢の島にある、都立 第五福竜丸展示館に初めて行った。核兵器廃絶運動の史料としての価値はもちろんだが、当時の様式の木造船という産業遺産としても価値がある(「西洋型肋骨構造による現存する唯一の木造鰹鮪漁船」として「ふね遺産」に指定されている)。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 409848478_2457445687775992_3741365166121676037_n.jpg

 外板は厚さ6cmのマツ材だという。隙間にはヒノキの樹皮を押し込んであり、それが水に濡れて膨張するのでもって浸水を防いでいる。船底の竜骨はさすがに太い。外航船としてはたぶん小さいほうなのだろうが、ふだん船を見ない者としては、これだけの大きさ(140t)の木造船を見ると実に大きく感じる。

 大きな木造建築物は数あれど、木製品としてこれだけのものを見られる場所はそうあるまい。林業関係者は一見の価値ありである。