20231226

 先天性乏毛症で体毛がないので、冬になると頭部が過冷却ぎみになる(体毛がある人々がどれだけ温かい冬をおくってるのか私は知らぬ)。後頭部から首のうしろ、背中にかけて冷えるのが苦手である。

 しかし人類は、技術によって自然条件を(部分的に)克服することができる。そして私は、義務教育の家庭科で布を縫う教育を受けている。

 しごく単純な構造だが、とても温かい。

 考えてみると、寒い地域・雪が降る地域には、頭に布を巻いたり頭巾をかぶったりする文化がある。脱炭素社会への移行が世界的課題であるいま、これを見直さない手はない。

 もちろん、これが最善の解決策ではないだろう。しかし各人があれこれ試みるところに、民主的なイノベーションの可能性があるのではないかと思う。

 作ってみると、いくつかの問題点に気づく(もう少し後頭部のフィット感を高めたいところだ。デザインも改善の余地がある)。しかしそれは改良が可能だろう。我々には、自分が構想したものを制作できる技術があるのだ。