20230629

読んだ本

王谷晶『君の六月は凍る』(朝日新聞出版、2023)。「ベイビー、イッツ・お東京さま」は今より少し前の話だと思うので、主人公が今どう暮らしているのかを思わざるをえなかった。

小川一水『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ (3)』(早川書房、2023)。正直、どう収束させていくのかがわからない。宇宙の果てまでずっと飛んでてほしい気もあるし、一方で故郷の因習をぶっこわしに帰ってほしくもある。

原俊彦『サピエンス減少』(岩波書店、2023)。ヒトは21世紀後半には減少し始め、たぶん二度と増えない。その原因は資源的制約のためではない。そうだとするなら、宇宙に人類文明が満ち満ちて、というSFではなくて、宇宙に行きはするが薄く分布するようなのが「もっともらしい」ということになる。

20230628

 自分のしゃべっているところをビデオカメラで撮った(用事で、獲らざるを得なかった)のを確認のために見ると、どうにも変な感じがする。写真ならそこに写っているのが自分だという感じはあるのだけど、動いてしゃべっていると「これはいったい誰だ」という気持ちが高まる。自分のセルフイメージと乖離した姿を見せられるからかもしれない。むかし、人々がドッペルゲンガーを恐れたのは、こういう心理だろうか。